プロモカードの流通秘話

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MMTCGリザレクション(MMR)のプロモカードQ003〜Q006がリリースされたときに、これを小売店などで販売できないかという話が、ある所から持ち込まれた。この要望は、これらのカードが、ゲームソフトや書店流通誌に添付されるプロモよりも流通性が低いと感じられたことが原因になっている。

もともと、プロモというのはプロモーションつまり販売促進用品というのが、その言葉の意図である。ブースターやエキスパンジョンのように店頭で購入するというものではなく、何か(品物やサービス)を買うと付いてくる、何か(イベント等)に参加するともらえる、といった具合に、商品が別にあって、それを支援する位置づけになる。ちなみに、これらのプロモについて、銀河企画は、それを添付して商品を販売するゲームソフトの会社や出版社と同じような立場にある。

そこで、ライセンサーの関係社に相談すると、一定条件で販売は可能との回答だった。その条件というのは、秘密が絡むので詳細は省略するが、条件の一つに、定価(小売価格)の設定があった。

定価を提案するには、それなりの根拠が必要であった。そこで、製造コストから計算する方法と、市場流通価格を調べる方法を用いた。製造コストの算出には、関係社の協力を得てデータの補完を行なった。市場価格調査は、オークションでの1ヶ月ほどの価格推移と、シングルカードを取扱う業者からの意見を参考にした。コスト計算と市場調査の分析結果は、偶然にもほぼ一致した。検討が一段落したため、これらのデータは、関係社と共有した。

以上を含め、販売のための一定条件は、ほどなく整ったのであるが、ここで幾つかの新たな課題が持ち上がった。ひとつは、定価を付けてしまうと、今度は同じプロモを景品としても使おうとしたときに制約が生じるという点。別のひとつは、プロモの数が増えて提供方法の戦略が変化したこと。加えて、最初にこの話を申し出た方も、当初ほどの切迫感を感じなくなっているようだ。

なお、現在、上記のカードはサイン入りにすることでグッズとしての扱いを受けて銀河企画で販売を行っている。

文責 柴崎@銀河企画


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